失業手当ての不正受給を避けるために事例を知っておく

失業手当ての不正受給を避けるために事例を知っておく

失業手当の不正受給は、実は珍しい話ではありません。不正受給のつもりがなくもらい続けていた人もいれば、不正受給と知りつつあえてもらっていた人もいることでしょう。また、「不正受給かもしれないけどいいか」といった曖昧な気持ちでもらっていた人もいるかもしれません。しかし、どのようなケースにせよ、失業給付金をもらえる資格がない場合には、不正受給となってしまいます。中には組織的に不正受給を狙う犯行もあり、ハローワーク側も監視を強めてきています。

不正受給の発覚のきっかけについてですが、多いのは再就職時です。雇用保険に加入している事業所に就職すると、自動的に労働者は雇用保険に登録されることになります。しかし、失業保険を受給している人がそのまま就職すると、二重に登録されることになるので、ハローワーク側が知ることとなるのです。ですから、再就職した場合には早めに申告した方がいいでしょう。また、同じ事業所で働いている人がハローワークに通報して発覚するケースもあります。この場合は、不正受給者が同僚に自慢するなどしているのでしょう。人は自分の悪事を他人に話したくなるものです。

不正受給が発覚した時には、当然何らかの処分が言い渡されます。ここで注意しておきたいのは、実際に不正受給をしていなくても、これから不正受給しようとしていた人も対象になるということです。処分の1つめは、手当の支給がストップすることです。発覚した日から止まり、それ以降支払われることはありません。2つ目は不正受給分の返還です。全額返還するまでは許されません。3つ目は不正受給分の2倍の金額の納付です。これが言い渡されると、返還分と合わせて不正受給分の3倍の金額を支払うことになります。4つめは延滞金です。延滞して支払わない場合には、財産の差し押さえが始まります。不正受給の内容や対応の悪質さによっては詐欺罪になることもあるので、失業手当の不正受給は絶対に避けなければいけません。